ミュージアム「企画展」
- 更新日
- 2023年4月28日
犬山城の南側、徒歩約5分の場所にある城とまちミュージアム(犬山市文化史料館)では、企画展を開催中です。詳しくは下記をご参照ください。
吉田初三郎来犬100周年記念企画展「犬山名所案内-初三郎と観光-」
今からおよそ100年前。関東大震災の影響もあり景気が冷え込んでいた中で、当時の新聞社が鉄道省の後押しを受けて「日本新八景」の選定を開始し、観光需要の喚起を図りました。犬山城付近の木曽川は、日本新八景「河川部門」で第一位を獲得し、犬山に空前の観光ブームが巻き起こったと言われています。犬山の観光ブームを牽引したひとりが吉田初三郎です。初三郎と観光をテーマにした本展は、「犬山観光」の歴史を知るきっかけになると思います。
吉田初三郎は、大正から昭和に活躍した商業画家です。初三郎が描く大胆なデフォルメと鮮やかな色彩の鳥瞰図は全国の観光案内図に取り入れられ、人気を博しました。大正12年、関東大震災によって東京の自宅と画室を失った初三郎は、震災の数日前に名古屋鉄道の依頼で犬山を訪れていた縁で、名鉄所有の「蘇江倶楽部」を仮画室として借り受けます。しかし、美しい日本ラインの風景や栗栖近郊に残る桃太郎に関連する地名に惹かれた初三郎は、不老の滝のほとりに新たに「蘇江画室」を構え、13年もの間、犬山を拠点に多くの作品を制作しました。この10年余りは全国的な観光ブームを背景に犬山の観光地化が劇的に推進された時期でもあり、初三郎自身も観光地犬山を盛り上げるため、自ら広告塔となってさまざまな方法で犬山と日本ラインの名を全国に広めました。
この度、吉田初三郎来犬100周年を記念し、初三郎の原画に加えて、当時の写真や資料から犬山の名所と初三郎の活動を紹介します。幅3メートルを超える大きさで、初三郎の作品の中でも指折りの傑作と言われる「継鹿尾山図」(継鹿尾山寂光院蔵)のほか、吉田初三郎が犬山の春秋を描いた屏風(犬山城白帝文庫蔵)を初公開します。
開催期間
令和5年4月28日(金)~6月5日(月)
※会期中休館日なし
開館時間
9:00~17:00(最終入館は16:30)
開催場所
城とまちミュージアム(犬山市文化史料館本館)展示室1,2
観覧料
一般300円(中学生以下無料) 団体(30名以上)240円
※IMASEN犬山からくりミュージアム玉屋庄兵衛工房との共通券
お問合せ
0568-62-4802